私たちのスタッフの中には、子供が6人いる家庭を持っているお父さんもいました。
彼女にプロポーズしたばかりで、両家顔合わせの段取りを進めている若いスタッフもいました。
当然のことながら、スタッフ一人ひとりが、それぞれの生活を抱えていたのです。
給料は?これからの人生は?家族に何て言ったらいい?生活できない!
実は、そういう社長だってことは、みんな昔からわかってたんです。
それでも頑張って働いていたのは、生活があったからです。
みんな、守らないといけないものを持っていたから、頑張っていたんです。
その日、会議室は荒れに荒れましたが、結局はのれんに腕押し。
みんなそれぞれの想いを抱き、帰っていきました。
しかし、私たちはそこで負けなかった。
「よし、、、独立だ。ここには営業のプロも、工事のプロもいる。人は揃っている。
ないのは、、お金だけだ。でも大丈夫だ。私たちには応援してくれるお客様がいる。
きっと応援してくれる。すぐにお客様に連絡しよう。」
そこからいっせいに、契約してくれたお客様に電話し、一軒一軒訪問して回りました。
お客様宅で伝えたのは、3点でした。
・会社がなくなってしまったこと。
・契約を白紙にしてほしいこと。
・そして、白紙に戻したうえで、もう一度だけチャンスが欲しいということ。
半分以上のお客様が契約をキャンセルされました。当然の話です。
しかしながら、約3割のお客様は、こう言ってくださいました。
「あなたの会社のことは正直知らないし、これからも興味ないよ。
私が契約したのは、あなたが熱心に話してくれたから、その気持ちに応えたんだ。
会社がなくなろうと、あなたが付いてくれるんなら、別に気にしないよ、工事を進めてください。」
応援してくれた人たちのおかげで、ついて来てくれたスタッフの給料を払うことができました。
そして数カ月後の2016年2月、株式会社セレスコは誕生しました。
この経験から、一番大切なのは、会社が存続し続けていくことだと考えています。
お客様とのお約束を守るためには、会社が存在し続けていくことが大前提だからです。
そして会社とは、人です。働いてくれるスタッフがいて、初めてサービスが提供できます。
なので、スタッフへの給料や休日をしっかり確保することもお客様との約束を守るために必要になってきます。
安く仕入れて安く売る。施工は下請に出して、売れなくなったら事業から撤退する。
こういうビジネスが巷には溢れています。
でも、そんなの長続きしませんよね。
いいサービスを提供して、対価をいただく。
そして給料を払い、さらにいいサービスを提供していく。
こんないい循環のある社会を、お客様と取引先とともに作り上げていくのが、弊社の志です。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。
今度は、あなたとお話できることを楽しみにしております。